Categories
1〜10座目

石鎚山

2021/7/22〜24

石鎚山天狗岳アタック

奥深き四国山地

 8座目は、西日本の最高峰・石鎚山 登山に行ってきました。石鎚山(1982m)は、愛媛県西条市と久万高原町の境界にあります。山岳信仰の山であり、日本七霊山【富士山・立山・白山・大峰山・釈迦岳・大山・石鎚山】のひとつ。霊峰石鎚山とも呼ばれる。

 また正確には、最高峰に位置する天狗岳(てんぐだけ、標高1,982 m)・石鎚神社山頂社のある弥山(みせん、標高1,974 m)・南尖峰(なんせんぽう、標高1,982 m)の一連の総体山を石鎚山と呼ぶ。

 なんと言っても石鎚山の特徴は「鎖」。修験道の行場でもある石鎚山は、4本の鎖場(試しの鎖、一ノ鎖、二ノ鎖、三ノ鎖)をクリアし踏破する必要があります。

 登ったのは7月。石鎚山は、雪が完全に解けた5月下旬から10月下旬が登山に適した季節。今回は適切期、夏の緑道と鎖場のスリルを味わう登山になりそうです。※コロナ蔓延による緊急事態宣言発令により山荘での宿泊がキャンセルに。今回は、山頂付近の避難小屋に宿泊します。

 泊まりたかった石鎚神社頂上山荘。

https://sanso.ishizuchisan.jp/

装備

 夏山なので特別に用意するものはありませんが、避難小屋宿泊用の寝具を持参しました。

・夏用寝袋

・寝袋用マット

・ストック

・ヘッドライト

 ※ガスボンベは飛行機内持ち込みが不可の為、現地調達。

日程

 石鎚山には西ノ川登山口からアクセスします。羽田空港→松山空港→伊予西条駅へ移動。四国地方、愛媛県の伊予西条駅で前泊。

 レンタカーと電車を使い伊予西条駅へ。

 今旅の宿泊先は駅より徒歩2分の西条セントラルホテル。無料駐車場があり、レンタカー利用には便利。

http://d51498.com/hotel/897557272

 明日の登山に向けて就寝。

登山ルート

 石鎚山はロープウェイが整備されており参拝者に配慮されていることも特徴。ただし、今回はせっかく四国まで遠征にきたので、ロープウェイは使わず登山口より開始、登頂後は堂ヶ森を経由し保井野登山口に下る縦走ルートを選択。

登り(クリックで大画面)

 登り:西ノ川登山口→試しの鎖→一ノ鎖→二ノ鎖→三ノ鎖→避難小屋→石鎚神社→山頂(天狗岳)→避難小屋

 下り:避難小屋→西冠のコル→二ノ森→五代の別れ→堂ヶ森避難小屋→堂ヶ森→保井野登山口

1日目

 伊予西条駅から西ノ川登山口までタクシーを利用し移動。(約40分)

 西ノ川登山口に到着。登山開始。

 天気は良い。

 やはりロープウェイが主流なのか人影が少ない。この辺りは新緑を楽しみながら、表参道に合流する為、突き進みます。

 表参道に合流。

 参拝者や修験者の姿もちらほら。おのぼりさん。おくだりさん。と挨拶をしあうのが石鎚山流。

 試しの鎖(74m)。名の通り、鎖を上り下りできるかを「試す」ために備えられているので、上がっても下りてこなくてはなりません。

 「鎖」ですが、かなり大きく重たい。掴んでも浮き上がらないのでしっくりくる。はしごを駆け上がっていく感覚。そして背負っているザックが重たい。この鎖があと3つもあるのかと思うと憂鬱になってきました。当時の修験者はどんな想いで、山頂を目指していたのか。※現在は迂回ルートが有ります。

 一の鎖(33m)。※ご年配の方々も多くチャレンジされていました。

 別ルート、土小屋への分岐道。

石鎚山公衆トイレ休憩所(避難小屋)に到着。2階は避難スペース。昼食の後、ザックを置いて、ここからニノ鎖、三ノ鎖、山頂へと向かいます。

 二の鎖(65m)。

 天狗岳が見えてきました。

 三の鎖(68m)。ザックが無い分、身は軽い。下を振り向かないように無心で登ります。

 弥山1982m(石鎚神社頂上社)に到着。頂上に神社があるなんて不思議な感じ。鎖場を全てクリアした分、ご利益がありそうです。

 しかし、ここが山頂ではありません。四国の最高峰、天狗岳は目の前。崖のような切り立った道を這いながら進む。

ブルブル。

 石鎚山(天狗岳)1982mに登頂成功。

 左手には弥山。弥山につながる急な尾根。これまで登ってきた鎖場の軌跡がよくわかります。その奥には四国山地が広がる。モヤがかかると天狗が現れそうな、信仰深い山頂でした。眺望を十分楽しんだ後は一日目のゴール、避難小屋へ戻ります。

 山頂山荘で冷たいビール。たまりません。当然、鎖は迂回します。

 この日の避難小屋は貸し切りでした。明日の天気が良いことを願って就寝。

2日目

 

朝日

 避難小屋は夏用寝袋が暑苦しく、寝つきの悪い夜でした。予報通り、天気は絶好調。

下り(クリックで大画面)

 下り:避難小屋→西冠のコル→二ノ森→五代の別れ→堂ヶ森避難小屋→堂ヶ森→保井野登山口

※保井野ルートは石鎚山より、二ノ森、堂ヶ森を経由して保井野へ至る縦走ルート。道中は展望の良い笹原が多く、四国の広大な山並みを眺めながら歩くことができます。 

 西冠のコル。笹の葉が朝露を含みながら生い茂る。あまり人通りが少ないのか笹が行手を阻む。

 

二ノ森。夏山は暑い。

 堂ヶ森避難小屋。

 堂ヶ森。ここまでくればあと少し。

 保井野登山口に到着。お疲れ様でした。

 下山後は温泉が一番。本日は愛媛県東温市の公共施設温泉「ふるさと交流館さくらの湯」へ。

https://matsuyama-sightseeing.com/

 四国の山々は、山岳信仰の厳かな雰囲気をまとう緑の生い茂る登山道でした。ちなみに、四国にはもう一座百名山(剣山)があります。なんと石鎚山、剣山をつなぐ大縦走路があるとの事。いつかそんな大縦走を夢見ています。ともあれ、次の機会まで、四国とはしばらくお別れです。

百名山踏破への道のりは長い。